香港、食、旅、仕事と時々日本

ごくごく普通の香港の生活。食、旅、仕事、語学と日本、時には経済的自由を考える。他人に厳しく自分に甘くが基本姿勢の毒舌日記、乱暴な言葉もでてきますゆえ自己判断にてご覧くださいませ。旧Hong Kong Days

雨傘運動:封鎖区域の旺角でオムライスを売る少女を見て思うこと。

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デモ14日目。

跑馬地から天楽里のトラムが約2週間ぶりに運行された。

トラムが走った画像を見てジンとした。

血も涙もない冷血な人間だと思っていた自分にも、まだかろうじて

涙なるものが残っていたらしい。ほほう、これはこれで意外な発見。

デモ隊を応援する50人の市民ランナーが金鐘を走り抜ける。

中西区南区の区議会議員と同地区住民のお年よりや学校に通うお子さんがいる親御さんが

どうか封鎖は解除してして欲しいとデモ隊に懇願。

子供たちは学校に通うのに2時間かかる事もあり、限界の様子。

無線新聞:集會者冀續施壓 區議員居民勸讓路

そして我らが銅鑼湾。

ニュースによると軒尼詩道の封鎖解除ならず。



(注意事項:こちらは香港在住女の偏見に満ち溢れた毒舌日記となっております。

政治、経済、思想など、何ら専門知識を持たない者がつらつら日常をつづるブログです。

 

不謹慎な表現も沢山出てきますので、この先自己判断でおすすみ下さい。)

 

さて。

「中国よ、われわれを止めることはできない」

という、声明を出した国際的ハッカー集団「アノニマス」なる団体も

出現したようで、何だか、ちょっと、いよいよ小難しい状況になっちゃうの、コレ?

8日水曜日だったかしら、外出から戻ると突然PCが

立ち上がらなくなり、ん?これが噂の中国の監視の目がなせる業?

中共だの、デモだの、民主だの書きまくってるからイヨイヨ、ここにもきたのかしら?

何て思っていたけど、まさか、国際ハッカー集団の仕業だったって事?

でも、このブログの中身ザクッと見たら、コレには触れる価値も無しって事で

開放されたって事だったんですかね?一時間ほど、駄目だったわ。

まぁ、常識的に考えてただ単にPCの寿命ってヤツですけどね。

まぁ、そんなことはどうでも良い。


さて、さて。

封鎖区内となっている旺角で昨日辺りから商売を開始した人々がいる。

封鎖区内でオムライスを売る少女を見て思うこと。

この画像だけが世の中に一人歩きして、もしかして

見た人の中には不快に感じる人もいるのかなと思ったので

今日は自分が感じたものを書いてみようかな。


その前に、状況整理。

雨傘革命。日本語媒体で一般的に、暴力の無い抗議、平和的な訴えという

描写表現が比較的多く使われている香港で現在進行中のpro-democracy movement

雨傘革命が何故起こったか。

香港民主化デモ、知っておきたい5つのこと


9月末から始まったこのデモ、早期収束を目的として

香港警察が学生デモ隊に対し

催眠弾、胡椒スプレー、唐辛子スプレーなどを使用し

香港市民、激怒。

その他の背景や現状などは各々興味あるページを見ていただくとして

ワタクシ、昭和の女

2047年が来た時に、今、デモの中心となっている学生さんたちにとって

香港がどんな形でいるのが一番いいのか、未だに自分なりの答えを見出せず

デモ隊の気持ちはわかれど、デモを応援するでもなく、しないでもなくという

ずるい立場のままでいる事変わらず。

でも、警察は催眠弾は使っちゃ駄目だろ、

胡椒だって、唐辛子だって、市民は怒るわっ!



前置きが長くなりましたが、本日の本題。

封鎖区域の旺角でオムライスを売る少女を見て思うこと。

先日もリンクを張りましたが

人民日報が10月6日付けで記載した「香港の民主派デモは『非民主的』」

ちょっ、どの口が言う、人民日報よ、

あなたが「非民主的」って言葉を知っていたことの方が

あたしゃ、ビックリだわっ!と思わず口走ってしまいそうなこの記事ですが、

その気持ちは、ここではぐっと抑えて。

デモが始まった頃、インタビューに答えていたおじいちゃん

誰かが他の誰かに我慢を強い、無理やり奪い取るものが民主なのか?

その言葉が印象的だった。




香港は、今、資本主義経済の中で生きている。

経済が止まれば、生きていけないし

何かしらの影響で経済的損失が発生した場合には、

何かしらの方法で補填しなければ立ち回らない。

それは、社会人であれば当然わかることだろう。




学生の方や主婦の方で正直、資本主義とか損失とか補填とか

わからないと感じた場合には、家庭単位考えてみるとわかりやすいかしら。

例えば、お父さんが毎月稼いでくる給料月50万円。

景気が悪くなって、会社もがんばってはいるんだけど今月から25万円に減給。

ちょっと不景気長引きそうで、様子が見えないなぁ~。という時に

収入50万円あった時と同じように生活をしていたら

それは、いつかはお金が足りなくなるから、少し節約するなり

定期預金を崩すなり、その25万を元手に一勝負するなり、

誰かに用立ててもらうなり、何かしらの調整が必要になる、そんな感じ?

給料は減ったものの、会社があればまだ収入があるけど

急にお父さん、「しばらく会社に行かず図書館で勉強に励むぜよ!」とか言い出して

毎日図書館に通いつめてばかりでは、お給料もらえなくなっちゃうわけで

資本主義の中で生きていく為には働くか、労働はせずとも投資でガンガン稼ぐか、

とにかく経済自体は回し続けていかなくてはならないという

私たちは多分そういう世界で生きているのよね。




話を戻そう。

現在香港で封鎖されている銅鑼湾、旺角、金鐘周辺。

そのうち、銅鑼湾と金鐘はもう家賃そのものが突拍子ないほど高く

なかなか個人経営での営業は難しいのが現状で、現在この地区でビジネスを

している会社というのは一般的にこの1,2ヶ月影響を受けたとしても

精神的負担は相当なものがあるものの

直ぐに会社自体がどうにかなってしまうとう状況はあまり発生しないと思う。

でも、旺角はまったく別で個人経営のお店も多いし、若い店主も多い、

メインロード沿いに住んでいる人々も多い地区で他の2箇所とは性格が全く異なる地区。





デモ隊の人々の気持ち、それは、わかる。

一方で、今ある経済も回していかなきゃ、自発兵糧攻めと化すわけで

ビジネスに携わる人、特に個人経営者はどうにか生き延びようと必死なわけなんだよね。

そんなこんなで、今回の損失。

経営者の中には保険会社に問い合わせを始める人も出始めましたが

保険業界の先週の発表では、今回のデモに関しては

保険でカバーできないという見解も多く、誰かに補填してもらうとなると

今のをところは、デモ隊責任者という事になるでしょうという事をコメントしていましたね。

実際、いくつか法的手段をとり損害賠償の手続きの動きもあるようです。



全く暴力的ではない、平和的な抗議と描写されるこのデモは、違う立場から見ると、

毎日、毎日、首を少しずつ絞られてどうにか耐えているけど、もう息も絶え絶え

という人々もいるわけで、その毎日、毎日、少しずつ首を絞められていく

その場面というのは、写真や映像というフィルターを通しては

決して見えないし、伝える事もできない。

誰を責めるわけにも行かないまま、とても苦しもあり悔しくもあり。

デモ隊の気持ちもわかる故、彼らに全ての損失の責任を負わせるわけにもいかぬ

そんな中で、若い経営者が考えて考えた結果

収入急減だし、家賃払うお金も足りないし、ならば皆が集まるこの中で

自慢のオムライスを売ってどうにか今しばらく踏ん張ろうぞ!と

試みたのが、今回のこの映像が映し出すものだと思うのです。

人々の中には、誰かの為に何かできればという思いで

こうした個人経営店舗を中心に食事をしたり、物を買ったりする動きもでてきて、

皆がみな、それぞれの立場で、香港の事を思い、家族を思い、

将来を思い、自分のできる範囲でできることを続けています。


だから、だから思うのです。

封鎖区域の中でオムライスを売る少女の写真や映像を見ただけで

「うわぁ~、さっすが香港人、どこでも金、金、金ですなぁ~」

なんて事は思わず、今しばらく香港の事を暖かく見守ってもらえればなと思います。

何だか、思いのほか、シンミリチックな話となってしまいましたが、


まぁ、それも香港、コレも香港。

そうは言っても個人経営者の方が、どんだけ金持ってんだっ!

ってのが香港で、実際の事は、わからないんですけどね。

香港市民、今日もどっこい生きてます!


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