ここ香港では、まもなく新しい年を迎えようとしています。
今日は旧正月前の最後の平日という理由でしょうか、
街行く人々も何となく足早な、そんな様子でしたね。←午前中は!
午後はもうアレですね、すっかり旧正休み気分、そんな感じ。
階下ではいつの間にか、のど自慢大会が始まった。
昭和の時代に日本で聞いた歌の広東語版を皆さん熱唱しているのですが、
「あれ、あれっ?この歌なんだっけ?ああ、流行ってたよなぁ~」
と、気になるばかりで、オリジナルが誰の何と言う曲だったのか思い出せず
だからといって、一人仕事のワタクシ、
隣の誰かに「コレ、誰の何て曲だっけっ?」とチョコッと聞いてみる事もできず、
ただただ、うぅ~ん、なんだったけかなぁ~と、
悶々とした気持ちが募るばかりでございます。
さて、そんな年末の香港ですが、
ほぼいつもと変わらないワタクシの生活リズム。
今朝もいつもの街市の、いつもの果物屋さんに、
いつも通りにバナナを買いに行きましたの。
バナナはバナナでもワタクシが好んで食べるバナナは大蕉バナナ。
これですね、大蕉。(ダイチュウ)
いつもは当たり前のようにそこにある大蕉なのに、
今朝は、どこにも見当たらない。
いつもの優しいお兄さんに聞いてみた。
昭和の女「今日は大蕉、無いんですか?」
果物兄さん「新年は誰も大蕉を買わないんだよ」
と、小声で教えてくれた。
普段であれば「え、何で、何で?何か特別な理由があるの?」と
聞いてみるワタクシではありますが、
その果物屋さんの兄さんね、無口なんですよ、非常に。
だから、こちらも何となく遠慮しちゃって
「えっ~、そうなの?知らなかったよぉ~全然」
と、おしとやかな異国女性を演出して参りました。
で、大蕉の代わりに今朝そのお店で買ったのはこちら
香蕉。
そう、バナナでございます。
こちらの香蕉はそこそこの在庫があった様子。
「売れ残り」という位置づけだったのかかどうかは
ワタクシにはわかりません。
似て非なる物、香蕉バナナと大蕉バナナ。
香港では「香蕉と大蕉は全く異なる物だと認識されている」
という事は、ワタクシも知ってはおりましたが、
新年に、大蕉は買わないけど香蕉は買うんだ、香港ヤン。
何だか、自分の中で、ちょっと消化不良というか何と言うか。
「大蕉じゃ、
大蕉じゃ、駄目なんですか???」
香港中に向かって問いかけてみたい、
そんな衝動に駆られております。
新年に大蕉を買わないのは香港の一般的習慣なのか
地区的なものなのか、はたまた
ワタクシがいつも行くこの果物屋さんに限った事なのか
それはまた、機会があれば調べてみる事として。
異国の習慣や特別行事に影響を受け、
各品々の売れる時期と売れない時期を学んでゆくというのは、
こうした地元の方との何気ない会話の中に含まれている事も多く
地道な作業の積み重ねと長い年月が必要なのだと、
改めて気付かされた、そんな朝でございました。