生活リズム、イレギュラー的日々が続いておりましたが
もうそろそろ、基本的生活に戻したいところ。
香港の季節も、あっという間に、真夏じゃないのっ!
暑いのよ、暑いの、まだ5月になったばっかりだってのに
この先、どうなってゆくのでしょうか。
さて。
香港ね、香港の生活。
香港での生活って、不思議な事が沢山あるじゃない。
例えばさ、街中を歩いていると、色々な物売りさんがいらっしゃるでしょ。
ゴザ引いて、その上に様々な商品並べてね。
コザじゃなくて、超簡易テーブルを使ってる方々もいらっしゃるけど。
だいたい、スラッと痩せた親父さんがやってるのよね、そういう商売。
まぁ、いずれにしても、彼らの商売の
その商品ラインナップ、皆さん、ゆっくりご覧になったことあります?
ワタクシ、個人的には彼らの商品ラインナップとか、
一体、どこから仕入れてくるのかとか
大体、コレ売って、買う人いらっしゃるの?とか、
根堀り葉堀り聞いてみたい衝動に駆られるのだけど、
そんな事したら、何だか叩かれそうで、今だかつて
聞いてみたことはございません。
そんな気になる彼らの商売なのですが、
所狭しと並べられている彼らの商品の中で、ワタクシが
特に気になっている商品に
「鍋の蓋の取っ手のてっぺん所の押さえ部分」ってのがあるわけですよ。
わかりますかね、どの部分か。銀色の薄っぺらな丸いやつね。
取っ手そのものじゃないのよ。
初めて「鍋の蓋の取っ手」部分だけを見た時でも、
「へぇ~、この取っ手部分だけを購入する人もいるのかぁ~」
と、驚いたものですが、実際、香港で生活していると
取れるのよね、取っ手部分は比較的、簡単に。
そんな事がわかってくると
「ほほぉ~、なるほどねぇ~、そこには需要と供給があるのね」と
取っ手が取れたくらいで鍋を捨てるのももったいないし、
鍋の蓋の取っ手だけが欲しい人って、結構いるだろうなと感心したものです。
更に、香港での生活を続けていると、時々見かけるでしょ、
水道の蛇口の「ヒネルとこだけ」とか
現存するテレビに使えるのか怪しげなリモコンとか。
そんなレアな商品群の中で売られているものの1つに
「鍋のふたの取っ手のてっぺん所の押さえ部分」が、時々、あるのよね。
不思議よね、一体、どういう人たちが買うのか。
そんな風に思っていたわけでございます。
一昨日まではっ!
一昨日ね、しばらく使っていなかったお鍋を使おうと思ったの。
購入してから、数回しか使っていなかったお鍋。
久しぶりのそのお鍋の登場にウキウキしながら準備をしようとした時
何とっ!
まさにその蓋の取っ手のてっぺん所の押さえの部分が
ポロリと落ちたのでございます。
決して高級お鍋じゃないけれど、きちんとしたお店で購入したお鍋でございますよ。
銀色のHK$30とか、HK$50とかのお鍋じゃございませんのよ。
それでも、ポロリと、その押さえの部分だけが落ちたのでございますよ。
だからね、驚いたのよ、本当に。
彼らが売っている何だかよくわからない、これガラクタにしかならないんじゃん?
と感じていた物も、この香港で生活を続ける限り、やはり
もしかしたら、自分もいつかは必要になるかもしれない
そんな商品ラインナップだったわけですね。
彼らの目利き力というか、なんというか、ほんと、もうね、
「人々の、コレは困った」を支えている、大切な商売だったってことですね。
急に彼らが愛おしくなってくる不思議。
まぁ、そうは言っても、彼ら結構、神出鬼没だったりするじゃない。
いざ必要になったその時に、その親父さんに会えるかどうかってのは
こればかりは、誰にもわからぬ。