香港は、不思議な場所だ。
家族や身内の事となれば真剣そのものだけど、赤の他人の事となると普段は
結構大雑把に、ちょっと軽めの不謹慎の中で飄々として生きているような
そんな人々の集まりだけど「ここはっ!!」という時になると、
あなたは神か仏の生まれ変わりか?という人が度々現れる。
早急に肝臓移植が必要とされた43歳の女性。
未成年の娘さんが肝臓提供を希望するも、提供側条件の18歳に3か月足りず、
政府は今回のケースは早急に柔軟に対応することも考慮に入れていた。
そんな状況の中、肝臓提供を名乗り出た26歳の女性。
先日、12時間に及ぶ手術が行われた。
NOW新聞:換肝病人鄧桂思仍危殆 未來一周關鍵
蘋果日報:Do No Harm 瑪麗設立好心人活肝損贈名冊
今回の件は様々な事を考えさせられた。
提供した26歳の女性自身もすごいけど、その親御さんの気持ちを考えると
とても複雑だ。肝臓を提供する手術となれば家族の支えや理解だけではなく、
彼女が勤める会社の理解や支えも必要だろう。
本当に沢山の「誰かのために」という気持がそこにはあったのだと思う。
手術後、手術を行ったQMHのドクターたちが記者会見を行っていたけれど
本当に難しい問題だと思う。
今回のように政府が早急に対応しようとした部分は評価できても、
先生方の仰る通り、例えば今回提供側の年齢を17歳に下げたとしても
次回、提供適合者が16歳11か月だった場合はどうするか、
そうした問題は永遠に続くことになる。
今はただ、2人の回復を願うばかり。