トイレに行きましたの、12時頃だったかしら、会社でね。
香港のオフィスビルによくある
同階テナントが皆で使う作り。
トイレの入り口を開け入ってみると
女性が一人洗面台のとこで器用に
苦瓜を切ってるのですわ。
いいんですけどね、それは、それで、香港だから、何でも。
彼女ね、苦瓜、
切った所からタッパーに入れてる。
どう見ても調理の下ごしらえ中よね。
ランチでしょ、きっと、彼女の。
何で苦瓜?
とても、好き?
好きで好きでたまらない?
いや、確かに美味しいですよね、苦瓜。
我が家にも夏は毎日欠かさずある。
無ければ何となく不安になる。
でも、生の苦瓜をランチ用に持って、
家をでる発想はこれまで、なかった。
彼女、レンジでチンして食べたんでしょうかね?
凄く気になる。
何故、彼女は苦瓜を選んだか。
何故、彼女は家で苦瓜を切ってこなかったか。
ランチ用にと、会社に向かう途中で仕入れてきたのか。
それなら何故、苦瓜ではなく、バナナや
せめて胡瓜くらいにしておかなかったか。
「ランチの時間に
香港一等地のオフィス(ホントは3等地くらい)の
トイレの洗面台で苦瓜を切る」
その行為は何ら攻められる事ではありませんが
そこに至までの過程、背景は相当、神秘的。
香港生活も何年目になったのか
そんなことはとうの昔に忘れてしまいましたが、
まだまだ、香港、奥が深い。