麺、米粉、米線、河粉、腸粉、銀針粉、担々麺、上海麺、油麺、伊麺
いくら書いても書ききれないほどの種類がある香港の「麺」
製造過程の異なるもの、材料は同じでも形や長さが異なるもの
生麺、乾燥麺、油で揚げたの、揚げてないの……
事細かに名称が異なり
まぁ、あるあるあるある、本当に種類が豊富な香港の麺。
そんな中でも、我々日本人が家庭で料理する時に扱い易い麺をいくつか。
伊麺(伊府麺)HK$5-HK$10くらいかな。
揚げてあるので購入時は嵩が張っているけど
実際使う時にはお湯をかけて油を落としてから使うので
あっという間に少量になる。
少量といっても中華料理屋さんや茶餐廳で頼む乾焼伊麺1皿分になるから
この1つの塊でそこそこの量。
麺をアップで見ると解りやすいかな。
揚げてあって、空気を含んだような麺になってるの。
伊麺の代表的なメニューに「乾焼伊麺」という焼きそばがあるのですが
その乾焼伊麺についてはこちらで↓熱く語ったのでよろしければ是非に。
hongkonghongkong.hatenablog.com
先日もリンクしましたが、お家で乾焼伊麺を作ってみたい方は
Mama Cheungさんの、こちらの動画がわかり易いのでご覧になってみて下さいね。
張媽媽 Kitchen「乾焼伊麺」の作り方
ところで、中華料理屋さんや茶餐廳のメニューで
「干焼伊麺」はあるけど「乾焼伊麺」はどこにあるんだろう??と
お困りの方がいらっしゃれば、その「干焼伊麺」がそれです。
香港ったら漢字文化の地域なのに、
音さえ似たような音なら
どの漢字で書いても良いじゃんっ!!という
大雑把な習慣がそこそこありましてね、
その辺りがまた異国人が広東語を学ぶにあたり
ややこしさを感じる部分でもあるのですよね。
幼麺。ワンタン麺でお馴染みの細い生麺。1つ HK$2.5-HK$5くらいかな。
日本の生麺と同じく、スープとは別茹でして使う麺。
あっという間に茹で上がるのでスープを仕上げておいてから
麺を茹でるが良策。
近づいてみると、粉が振ってあるの見えますかね。
幼麺は本当にあっという間、30秒もかからないくらいで茹であがるので
もたもたしていると美味しくなくなって慣れるまで少し扱いが難しいかも。
でも日本の生麺と同じく、冷凍保存できるのでいくつかまとめて購入して
1つ1つ冷凍しておくと物凄く便利だし
使う時には解凍せずにそのまま沸騰したお湯で麺がほぐれるくらいまで茹でれば
ちょうどいい感じなので、その方が簡単かな。
冷凍すると食感が良くなる気がするし、冷凍庫に入れておくのほんとおすすめ!
炒麺。HK$5−HK$8くらいかな。
この時の炒麺は半生っぽい感じのタイプだったけど、
こうした半生タイプから完全に干してあるもの、
色も玉子麺っぽい色の麺から極めてこげ茶色に近い黄土色っぽいタイプまで
本当に様々。この炒麺は文字通り炒めて調理する麺で
レストランやダイパイトンで鼓油皇炒麺などに使われるので
召し上がったことがある人も多いはず。
この炒麺、日本ではあまり見慣れないタイプなので
一見、お家で扱いづらそうだけれども、実はそうでもなくて
固まっているこの麺をぬるま湯につけると簡単にほぐれるので
ほぐれたら水気を切ってお好みの具と炒めたらそれでOK。
私が購入する麺屋の親父さんによると、麺をほぐすには
お湯でも水でもなく「ぬるま湯」でホグスノデスゾ!
ということなので、素直にその教えに従っております。
炒麺は炒めて調理するだけでなく、
パリパリに揚げ焼きっぽく調理するメニューもあって
こんな感じのあんかけ麺や、日本で言うところのかた焼きそば的なメニュー
そういうのにも使われますね。
でもお家ではこの麺を揚げ焼きにするのは大変だと思うので
普通に炒めるのが簡単でおすすめ!
こちらの麺の正式名称は私は知りませんが油麺の一種なのかしら?
我が家では日本風の焼きそばを食べたい時に使う麺。
先程の炒麺とは異なり、この麺は購入したときからこうしてほぐれていて
油をかけているのか、麺どうしダマになったりはしていない。
時々、無性に日本風の焼きそばを食べたくなる時があって
そんな気分の時には本当に重宝する麺。
必要な分だけを口頭で伝えて購入する形の麺だから
広東語がわからないと始めは購入時に少し戸惑うかもしれないけれど
「HK$10分」とか「二人で食べる分くらい」とかそんな感じでも
売ってくれるので、慣れれば大丈夫!
こうした麺類はだいたい1つの場所で買えるので、
好みの麺屋さんを見つけて行きつけのお店を作っておくと
購入も面白くなってくると思うので是非挑戦してみて下さいね。
こちらは粗麺。HK$2.5-HK$5くらい。
先程紹介した「幼麺」を置いていればだいたいこの粗麺もあると思う。
あるのですが、どのお店も幼麺の方が人気があるのか
「粗麺」の絶対量が少ない気がする。気のせいかな?
店頭に並んでいなくても冷蔵庫においているお店も多い。
私は幼麺よりどちらかというとこちらの粗麺が好きなので
我が家では一番登場率が多いかな。
夏の冷やし中華もこの「粗麺」で作っちゃう。
幼麺と同じく冷凍保存出来るので、
冷凍庫にあるとサクサクサクっと食事を済ませたい時に本当に重宝。
「幼麺」と「粗麺」は以前、
銅鑼湾の「自由麺食」の様子を書いた時に触れましたが
お店で食べるとこんな感じ。
上の写真、右が幼麺、左が粗麺。
hongkonghongkong.hatenablog.com
こうした麺を売っているお店ではたいてい餃子やシュウマイの皮も売っていて
それらもね、丸いの、四角いの、白いの、黄色いの、厚いの、薄いの……
いろいろ種類がありすぎて書ききれないけど、
イヤ、その前に、ワタクシ、把握しきれていないし。
こちら丸いタイプの餃子の皮でHK$10分だったかな。
40個分くらい頂戴!とお願いしたらHK$10で44,45枚だったような。
で、肝心の売ってる麺屋さんはどこにあるのさっ??
って感じかと思いますが、街市の中に1つか2つ麺屋さんがあると思うけど
見た目、麺屋麺屋してないお店も多いのよね。
「雑貨」というカテゴリーで醤油やたまご、調味料類を置いているお店が
麺屋さんを兼ねている場合もあって
外見が「いかにも麺を売っていますっ!」という作りをしていないと
案外見つけるの難しいかも。
何故そんなに見つけづらい作りになっているかというと
それには香港の街市の大人の事情が山のようにあるわけで
ここで触れるとお話が終わらなくなるのでバッサリ端折ります。
街中で有名処といえば「有記」(香港仔有記粉麵廠オフィシャルサイト)や
湾仔の香港鏡記粉麵廠有限公司など。こうしたお店であれば日本人や
他の非ローカル系の人々も購入する機会も多いからお店も側も慣れているし
始めはこうしたお店で購入してみるのも良いかも。
こうしたお店の料金は街市の個人商店よりも一般的には少しお高め。
九龍サイドや新界地区にも、その地区ごとに有名製麺所などがある思うので
散歩がてらお好みの製麺所や麺屋さん探し
機会がありましたら皆さまも是非に!
*熟食中心リスト(香港政府公式サイト)をサイドバーにリンクしました。こちらも併せてご利用ください!